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休みが欲しいにゃ


by londonpunksbell

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84 少女 湊かなえ 著

人が死ぬ瞬間を見てみたい、歪んだ願望を持った2人の女子校生由紀と敦子。
夏休み、それぞれがそれぞれの想いを抱えてボランティアと、老人ホームで手伝いをし
死を見ることへ手を伸ばしていく。

最終的にいろいろ登場した人物とか集約して、伏線をうまくまとめ、回収した終わりになってます。
が、「告白」のような緊張感がなかった。
ああ、なるほど。そんな感じで終わってしまった。
面白くないわけではないんだけれど、それほど後に残らない内容でした。

ただ、生徒のなかには裏サイトって本当に存在するのかなあ。
最近の中高生って、自分とは年も離れすぎて、また接点がないから関わることもなさすぎて
全然わからない。

(2012年3読了)
# by londonpunksbell | 2012-03-20 23:29 | 読書

83 FINE DAYS  本多 孝好 著

短編集。
恋愛小説とあるけど、なんかそんな感じじゃない。
どこか死の香りも漂う、そして文章がいかにも本多氏らしい。
淡々としてるんだけど、暖かさがある、センスとテンポの良い文章で引き込まれます。

FINE DAYS
イエスタデイズ
眠りのための暖かな場所
シェード

老婆が昔話を聴かせるシェードが新しい感じがして好きかなあ。
でもイエスタデイズ、先は読めてしまうんだけど一種のタイムスリップ物語
死に際の父親の依頼で、父親の元恋人探しの依頼を受ける主人公。
そして出会ったのが、当時の父親とその恋人・・・
設定はありそうな感じがするんだけど、会話なんかがとてもセンスが良くて
引き込まれてしまいます。
ただ、これは苦手な人は苦手かもしれません。

本多氏の短編は今までいくつか読んでるけれど、すごく良く出来ていて
読んでいて心地よさを感じます。
透明感、って評されるけどこれもよくわかる。

今作はすこし怖い感じもある気がしますが、割りと出来はよいです。
(2012年2月読了)
# by londonpunksbell | 2012-03-10 01:10 | 読書

82 八日目の蝉  角田 光代 著

2011年に映画化された物語です。
不倫相手の赤ちゃんを連れて逃げてしまった希和子。
そして3年に及ぶ逃亡と母子の生活が始まる。
後編は大人になった薫(赤ちゃんね)は千草と出会う。
千草はかつて幼児で逃亡中にエンジェルホームでともに過ごした過去があるという。


NHKでドラマ化されており、なんの気なしラストだけ見てしまい、
なかなか読む気になれなかった本です。読みたかたんですけど、最後を見てしまっただけに
踏みとどまっておりました。

文章にスピード感があるのか、世界観が興味を引くのか、結構一気に読めてしまいます。
確かに犯罪を犯し、結果として罰を受けることになる希和子ですが、
薫とすごした数年は幸せを感じることと恐怖との板挟みで読んでいてかわいそうになります。
かわいそう…ではないか。
突発的な誘拐の背景は、希和子のそれまでの生い立ちや不倫の結果などにあるんだけど、
たしかにその後の希和子は薫の母であったことに、間違いはない。

育児の幸福と苦労と逃亡と捕まるかもしれないあという恐怖。
幕切れはあっけなかったですが、捕まった時の叫んだ言葉、
あれは母親だからでた言葉なんでしょう。
(2012年2月読了)
# by londonpunksbell | 2012-02-25 00:38 | 読書

81 精霊の守り人 上橋 菜穂子 著

短槍使いの用心棒バルサ、新ヨゴ皇国の第二王子チャグムの用心棒を引き受けさせられてしまう。
しかしチャグムには精霊、ニュンガロイムが取り付いていた。


とうとう手をだしてしまいました。守り人シリーズ。
以前藤原カムイのコミック版は読んでいたのですが、
実は小説をいつか読みたいなあっって思っていまして。
今年の目標にこのシリーズを読むってのも掲げたので、読んでみました。

もとは児童文学というジャンルですが、これは大人でも十分楽しめました。
10代の頃に読んでいたら、印象や感想は違ったんだろうけどね。

ファンタジーとしても評価は高いのですが、なんて立って主人公のバルサは
30才という、とてもファンタジーの主人公らしくない年齢設定です。
でもかっこいいんだ、これが。
なぜ用心棒をしているかなども語られていますし、1冊でひとつの物語が完結してます。
とても読みやすいです。

もう少しアクションシーンがあってもいいかなとも思いますが、世界設定などがしっかりして
安定しているので、続編が楽しみです。
(2012年2月読了)
# by londonpunksbell | 2012-02-25 00:18 | 読書

80 九月が永遠に続けば 沼田まほかる 著

主人公の佐知子、一人息子の文彦が失踪する。
そして元夫である雄一郎の嫁、亜沙実の娘、冬子の男友達であり、情事の相手である
犀田の不自然な駅での転落死。
冬彦を探し求める日々がはじまり、自分を取り囲む狂気じみた物語が幕を開ける。

昨年後半にたしかに起こったまほかるブーム。
もとはこのデビュー作から始まっていたんでしょう。
恐ろしくデキがいいです。

ホラーサスペンスとかエログロイとか、いろいろありますが、
確かに目を伏せたくなるほど露骨な場面もあるし、ゾっとする物語もある。
しかしなにより、こんなに暗い世界観にずるずる引き込んでいく著者の筆力たるや
相当なものです。
しかもデビュー作品です。

これは筆者の豊かなということばでは足りない人生経験からくるものだろうか。
とにかく文章力がある作家です。

内容は冒頭に書きましたが、最終的に
人間の欲とかこえええぜえってなりました。
また男そのものを狂わす亜沙実、彼女の登場そのものが、悲劇の始まりだったんだと思うと
ラストが可哀想すぎてなりません。

まほかるおそるべし。
(2012年1月読了)
# by londonpunksbell | 2012-02-01 22:03 | 読書