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休みが欲しいにゃ


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79 ALONE TOGETHER  本多 孝好 著

本孝さんの本は、とりあえず読んでいこうと年末に決めました。
なので、ちょくちょく詰めていきます。

今作は、主人公に不思議な能力があるお話。
相手と同調して、話をさせてしまうというような、なんとも説明が難しいのですが。
父親から引き継がれ得たその能力、「呪い」のうようだと言っていますが、
これあが結構使ってるじゃんとツッコミを入れたくなります。

偉大の教授にある女性を守って欲しいと言われる主人公。
ある女性…中学生の女の子なんですけど、この教授が殺したとされている女性の娘。

言葉使いが独特で、ハルキチルドレンとかいわれる本多さんですが、
今作もそうであり、言葉一つ一つが美しいです。
でもひとつ印象をかえると、回りくどいです。

評価の難しい小説ですが、正直感情移入もできず、淡々を進んでいきます。
主人公、なんか感情が薄すぎて、あまり入り込めなかったです。

つまらないというわけではなく、淡々してるなあというのが、一読した感想です。
ラストはラストでよかったんだけど、色々と解決してない問題があるような気がして仕方ない作品でした。
(2012年1月読了)
# by londonpunksbell | 2012-01-24 23:42 | 読書

78 鬼の跫音  道尾 秀介 著

6話からなる短篇集。
道尾版世にも奇妙な物語、って感じ。
でも奇妙というよりは恐怖があって、引きずり込まれる感じ。

最終でのどんでん返しもあるんだけど、多少は読めちゃうのもありました。
それでも秀逸な作品集であることは間違いありません。

ただ、登場人物をアルファベット表記は嫌だなあ。
ほかの作品でもあったけど、これはなんか読んでいて違和感がありました。

ケモノ、よいぎつね、悪意の顔がよかったです。

物語によっては現代が舞台のものから、昔の昭和のころまであり、
人間の奥深くにある狂気の一端が垣間見れるような作品たちでした。
特にケモノ、ラストは読めてしまうんだけど、昔をたどっていくあたりとか、
なぜかぞわぞわして楽しかったです。

(2012年1月読了)
# by londonpunksbell | 2012-01-24 23:33 | 読書

77 青い鳥  重松 清 著

吃音の国語の非常勤、村内先生。
カ行とタ行と濁音が苦手でかならずどもってしまう。
いじめ、傷害、自閉、片親、虐待。
それぞれが問題を抱えたひとりぼっちの中学生たちの日常と、
村内先生との物語。

8篇の短篇集なんですが、とても暖かい物語ばかりでした。
村内先生は言います。
ぼぼぼぼ僕は話すのが下手だだだから、たた大切なことしか言いません
様々な理由でサイテーな中学生活を送っている生徒たちに、先生は
「間に合ってよかった・・・」と話します。
本当に大切なことを。

こういう先生に会いたかったなあ、って誰もが思うのだろうか。
でも、誰もが、その時期、その現場にいても感じ取れるものではないのかもしれない。
だから、今更ながらこれは、大人が読まなきゃいけない物語なんだろうと思う。
中学生の時にはわからないことも、背が伸び視野が広がった大人には見えることがあるから。

それでも、こんな先生会いたかったなあ。

「青い鳥」「進路は北へ」「カッコウの卵」が好きでした。
「カッコウの卵」はちょっと泣きそうになっちゃいました。
(2012年1月読了)
# by londonpunksbell | 2012-01-09 23:49 | 読書

76 麦の海に沈む果実  恩田 陸 著

舞台は北海道の湿原に囲まれた学園。
3月以外にやってくる転入生には伝説があった。
必ず不幸を運び込むという。
主人公理瀬の学園生活、一年の物語。

失踪や両性具有の気のある校長、エリート学校、学園モノ。
これはミステリなんだろうか。
ダークファンタジーと言えばそうだけど、でもやっぱりミステリなんだろうなあ。
雰囲気がよくて、ホラー的な要素もあり、ドキドキさせられる。
舞台設定も秀逸で、閉鎖されたエリート学校。逃げ道はない。
そんな中で、生徒が死ぬ事件、事故が起きる…。
ただ、主人公に感情移入できなかった。
これは性別の差なんだろうかなあ。

正直ラストはちょっとどうかと思いましたが、読んでいて終わって欲しくない感じがあった私は
少しヘンなんでしょうか?
たしかに大作ではあるし、引き込まれるものもある。
でもオチが個人的にはうーんという感じでした。

恩田作品はまだ二作品目ですが、器用にジャンルを飛び越えて書かれる方なんだなあ
って感心しました。
姉妹作ともいえる「三月は深き紅の月を」も読みたいです。
(2011年12月読了)
# by londonpunksbell | 2012-01-09 23:36 | 読書

74(75)  真夜中の五分前(side-A、B)  本多 孝好著

SIDE-AとBの2冊。

本孝さんは久しぶりに読んだ。、結構良かった。
決してすごく勢いがあっておもしろいとか言うのではないけど
淡々としていて、それでいて美しい。

大学時代に恋人と死別した主人公は市民プールでかすみと出会う。
かすみには一卵性双生児でまったく同じ遺伝子を持つ妹ゆかりがいた。
という恋愛物語なんだけど、なんか設定が素敵で、でも主人公がまた冷めたやつで…。

その二年後、衝撃的な事実から始まるSIDE-B。

記憶錯誤なのかなんなのか、ちょっと怖い感じもするんだけど
物語の締めくくりとしてはくっつかなくて良かったなあって個人的には思いました。

あっさりはしているけど、どこかほのかに余韻が残る感じがいいなあ。
でも、残酷なこともあるけど、こんな経験はしたくないです。
(2011年12月読了)
# by londonpunksbell | 2012-01-09 23:25 | 読書